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後遺障害等級認定の審査~認定される条件や申請手続きの流れなど~

交通事故などによって後遺症が残った場合、その症状が「後遺障害」として認定されれば、損害賠償や保険金の支払い額に大きな影響を及ぼします。

ところが後遺障害の認定は、単に「症状が残っている」だけでは不十分です。

医学的な証拠や書類を基に審査が行われ、厳密な基準に従って等級が決められます。

今回は、後遺障害等級認定の審査がどのように行われるのか、認定されるための条件や必要な手続きの流れをわかりやすく解説していきます。

後遺障害の概要

後遺障害とは、交通事故などで負ったケガが治療を続けても完治せず、将来的にも回復の見込みがない状態です。

単に「ケガの痕が残った」というだけではなく、日常生活や仕事に支障を及ぼすような後遺症が対象となります。

たとえば手足のしびれや可動域の制限、視力や聴力の低下、言語障害、顔の傷跡など後遺障害には幅広い種類があります。

その程度に応じて、1級から14級までの等級に区分されるのが基本的な仕組みです。

等級が高いほど、損害賠償額や受け取れる保険金も大きくなります。

つまり後遺障害の認定は、被害者の生活再建に直結する重要な制度です。

後遺障害と認定されるための条件

後遺障害と認定されるための条件は、主に以下の4つです。

 

  • 肉体的・精神的苦痛と事故に因果関係が認められる
  • 病状固定の状態にある
  • 症状が医学的に認められている
  • 労働能力に影響がある

 

それぞれ確認していきましょう。

肉体的・精神的苦痛と事故に因果関係が認められる

後遺障害と認められるためには、まず「交通事故などの外部的な要因によって後遺症が生じたことが明確である」必要があります。

たとえば、事故以前から存在していた持病や加齢による症状は、当然ながら後遺障害とは別です。

因果関係が不明確だと、保険会社や審査機関に「事故と無関係ではないか」と判断され、認定が難しくなる可能性があります。

医師の診断書や治療経過の記録は、因果関係を示す重要な証拠となります。

病状固定の状態にある

「病状固定」とは、治療を継続しても症状がこれ以上改善しない状態を指します。

つまり「治療を終えた」のではなく、「治療を続けても良くならない」ため、残った症状が後遺症として確定したとみなされる段階です。

後遺障害等級の審査は、病状固定が確認されてから行われるのが原則です。

症状が医学的に認められている

後遺障害の認定は、本人の自覚症状だけでは足りず、医学的な根拠による裏付けが必要です。

「首が痛い」「手がしびれる」といった個人的な感覚だけではなく、レントゲンやMRI、CTスキャン、神経学的検査の結果など客観的なデータで症状を証明しなければなりません。

医師が作成する後遺障害診断書は、申請の可否に直結する重要な資料です。

労働能力に影響がある

後遺障害の等級は、日常生活や仕事にどの程度の制約をもたらすかという観点から判断されます。

たとえば、片目の視力を失った場合や手足の可動域が制限された場合には、通常の業務に大きな影響が出ると考えられます。

逆に、症状はあっても日常生活や労働にほとんど支障がないと判断されれば、等級に該当しない可能性も否定できません。

医学的な裏付けだけでなく、「その症状が生活や就労能力にどう影響するのか」という実務的な視点も審査に含まれます。

後遺障害等級認定の申請手続きの流れ

後遺障害等級認定の申請手続きは、以下のような流れで進行します。

 

①認定手続きの方法を選ぶ

②必要書類を収集・作成する

③自賠責保険会社へ請求書類を提出する

④自賠責保険会社が等級を決定する

 

それぞれ見ていきましょう。

①認定手続きの方法を選ぶ

後遺障害等級の認定を受けるためには、交通事故の被害者が正式に申請手続きを行う必要があります。

方法は、「事前認定」「被害者請求」の2種類があります。

 

方法

説明

事前認定

加害者側の保険会社に書類の提出を任せる方法。被害者の負担が少ない反面、必要な資料が十分にそろわないまま申請されるリスクがある

被害者請求

被害者自身が直接、自賠責保険会社に請求を行う方法。書類の準備や手間は増えるが、提出する内容を自分で確認・補強できるため、より有利に認定を受けられる可能性が高まる

 

一般的には、被害者請求がおすすめです(以下、被害者請求の流れを解説します)。

②必要書類を収集・作成する

後遺障害診断書、診療報酬明細書、事故証明書などを整えます。

医師に依頼して正確な診断書を作成してもらうのが最初のステップです。

③自賠責保険会社へ請求書類を提出する

書類一式を自賠責保険会社に提出し、後遺障害に関する保険金の支払いを正式に請求します。

自賠責保険会社から送られた資料は、損害保険料率算出機構(調査事務所)で精査されます。

④自賠責保険会社が等級を決定する

調査結果を参考にしつつ、自賠責保険会社が最終的に後遺障害等級を認定します。

その後、等級認定の可否や等級の内容が書面で被害者に通知されます。

まとめ

後遺障害等級認定は、事故後の生活再建や補償額を大きく左右する重要な手続きです。

しかし医学的な証拠や労働能力への影響など、複数の条件を満たさなければならず、提出する書類の内容次第で結果が変わるケースも少なくありません。

手続きは、自ら必要な資料を整えられる被害者請求の形を選ぶのがおすすめです。

不安がある場合は、医師や弁護士などの専門家に協力を求めながら、慎重に進めましょう。

 

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担当弁護士紹介

石原弁護士の写真
担当弁護士
石原 明洋 (いしはら あきひろ)
所属団体
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最終学歴
平成24年 神戸大学大学院・法学研究科・実務法曹専攻卒
ご挨拶

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