親権
子どものいる夫婦が離婚を考える場合に、大きな問題となるのが親権です。「父親が親権を取ることはできないのか」「親権者が必ず多くの養育費を支払わなければならないの?」こうしたご相談をされる方は非常に多くいらっしゃいます。このページでは、離婚における子どもの親権について詳しく解説してまいります。
■そもそも親権とは
「子どもがいるが離婚することになったので親権を争わなければいけない」といったように考えられる方も、子どもを持つ夫婦の方であれば多いことかと思います。しかし、そもそも親権がどのようなものかということについては曖昧なイメージを持たれている方が多いのも事実でしょう。
親権を分かりやすく一言で説明するならば、“子どもの利益のために親が行使できる権利”といえます。
日本の法律において、人々は自身が損害を受けないように暮らしていく権利がありますが、未成年の子どもは判断能力が未成熟であるとみなされるため、そうしたいくつかの権利が制限されています。その代わりに、親が子どもの権利を守る役割を担い、親権を行使することでカバーできるようになっているのです。
たとえば、未成年者が携帯代金などの継続的な商品代金支払いの契約を結ぶ際には、親の同意書の提出が求められます。これは、未成年者が契約書を十分に理解できないまま契約を結び、不利益をこうむる状況を回避するための、一種の親権の行使です。
親権は、親のためではなく子どものために存在するということは十分に理解されるべきでしょう。
■親権者となるのは父親と母親のどちらか
親権者は、父親と母親のどちらでも構いません。しかし、子どもが普段接している親、子どもの面倒を普段からよく見ている親が親権者とされやすいため、離婚調停や離婚裁判では母親が親権者とされるケースが多いのも事実です。協議離婚においては、親権者を自由に決めることができます。
■監護権とは
親権について詳しく調べられた方のなかには、監護権という言葉について目にした方もいらっしゃるかと思います。
基本的に親権は単一のものとして考えれられていますが、財産管理権と身上監護権という二つの権利に分けて考えることもできます。
財産管理権とは、子どもの財産を管理できる権利で、契約など手続きをする権利が含まれています。
身上監護権とは、子どもをしつけ育てる権利で、子どもが住む場所を決める居所指定権が含まれています。
■面会交流について
面会交流とは、離婚後に子どもと一緒に暮らしていない方の親が子どもに会うことをさします。
親権者が子どもと一緒に住むことが一般的ですから、親権を持たない親は面会交流を通じて子どもの成長を見守ることとなります。
この面会交流をする権利は、親の一方的な権利ではありません。
子どもにとっても父親と母親の両方に会うことが良いことであると考えられており、子どもの持つ権利の一つとされています。
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